第352章 目を見開いてよく見ろ

「必要ありません」夏星河は即座に容赦なく反論した。「私たちを助ける資格なんて、あなたにはありません」

「何ですって？！」林芸は一瞬にして顔色を変えた。彼女たちを助ける資格すらないと言われたのだ！

「あなたなんか何様のつもり？そんな口の利き方をするなんて。私、林芸が一言言えば、あなたたちは寛大な処置を受けられるのに。必要ないというなら、結構。封少將、彼らを全員逮捕なさい。今すぐに連行して、彼女がどれほど大したものか、どれほどの実力があるのか見てやりましょう。今度は土下座して頼んでも無駄ですからね！席家の皆さんは、この状況に陥って当然なのよ。死を覚悟なさい」

「黙りなさい——」席の母はもう我慢できなかった。

彼女は怒りに満ちた目で林芸を睨みつけ、鋭く叱責した。「林さん、確かに私たち席家はあなたたちの助けを借りたいと思っていました。でもそれは、あなたが私たちより上だということではありません。好き勝手な振る舞いを許す理由にもなりません。あなたに敬意を示したのは、あなたを認めているからです。厚かましい真似はやめなさい！」

「あなたたち...」林芸は顔を真っ赤にした。席の母がこのような言い方をするとは思っていなかった。

林芸は冷笑を繰り返した。「いいでしょう。席家の皆さんがそれほど偉いというなら、自分たちで解決なさい。もう林家に助けを求めることは考えないことね。でも、私たちに助けを求めるか、家族全員が破滅するか、どちらを選ぶのか見物させていただきますわ！」

「林家がこのような人たちだとは思いもしませんでした」席おじいさんは突然威厳のある声で言った。「こういう人たちなら、我が席家も頼むことなどありません。逮捕したいなら私も一緒に連行しなさい。誰が我が席家を陥れようとしているのか、私は見届けたい。そして席家は決して黙ってはいないぞ！」

「私も一緒に行きます」席江年も前に出て言った。「軍事裁判が始まる前に、誰が我が席家に罪があると断定できるというのですか！」

「その通りだ。席家は全てを賭けても、決して諦めはしない！」席江山も威厳を持って言った。

林芸は軽蔑的に冷笑した。突然、おじいさんが彼女に席家を取り込むように言ったのは間違いだったと感じた。

席家は愚か者の集まりで、すぐに破滅するだろう。