第390章 でも私は好きじゃない

彼らは軍隊の建設のために、同じように努力を重ねなければならなかった。

しかし今、彼らの努力は少し不本意なものとなっていた。

なぜなら、夏星河が割り当てた任務があまりにも適当すぎると感じていたからだ。

一つの任務が終わらないうちに、新しい任務を要求される。

未完了の任務はどうするのか?

とにかく昨夜の出来事を経て、今は皆の心が複雑になっていた。

彼らは席牧楠が私情を挟んでいるとさえ感じていた。

とにかく彼らはこの上官に偏見を持つようになった……

そんな時、実験室に突然一群の人々が現れた。

先頭を歩いていたのは整然とした軍服姿の席牧楠で、その後ろには閆逵たちが続き、さらに監察部の人間が3人もいた。

監察部の人間が来ているのを見て、実験室の人々は皆驚いた。

しかしすぐに、彼らは何が起こるのか察した。

案の定、次の瞬間、席牧楠が尋ねた。「夏星河は来ているか?」

「まだ来ていません」誰かがすぐに答えた。

「何の用?」ちょうどその時、夏星河が主制御室から出てきて、冷ややかに尋ねた。

他の技術者たちは驚いた。彼女がいつ来たのか分からなかった。

彼女を見るなり、監察部の3人が数歩前に出た。

「あなたが夏星河ですか?」先頭の男が尋ねた。

「はい」夏星河は頷き、席牧楠の顔を見て、その漆黒の瞳に浮かぶ重々しさを見た。

何か起きたようだ。

「夏さん、こんにちは。私たちは監察部の者です。今朝、通報を受けました。あなたは能力不足なのに技術部部長補佐の地位に就いており、軍の管理制度を破壊しているという内容です。そのため、調査のため同行をお願いします。」

席牧楠は彼女が恐れることを心配して前に出て言った。「夏星河、私も同じように調査を受ける。心配するな、問題がなければ、調査は手続きを踏むだけだ。」

夏星河は現場の技術者たちを見渡し、多くの人々の目に他人の不幸を喜ぶ様子を見た。

考えるまでもなく、彼女を通報した人間は彼らの中にいる。

ただ、席牧楠まで通報されるとは思わなかった。

夏星河は一人一人の顔を見渡し、冷ややかに尋ねた。「誰が通報したの?」

彼女がそんな質問を直接するとは思わなかった。

しかし、バカじゃない限り認めるはずがない!