「あなたじゃないって分かってる」夏星河は率直に言った。
封少煌は一瞬驚いた。
彼女がこんなに直接的で、しかも彼をこれほど信頼しているとは思わなかった。
彼は邪悪な笑みを浮かべて言った。「そんなに確信があるのか?」
「誰だか分かってるから」
「誰だ?」
「林軒よ」
封少煌の目が一気に鋭くなった。やはり林軒か!
彼は冷笑した。「林家の連中は侮れないな。人間じゃないってことだ」
あんなことをする奴は、確かに人間じゃない!
「どうして彼だと分かったんだ?」封少煌は少し身を乗り出して、低い声で尋ねた。
夏星河は冷たく言った。「彼に決まってる。証拠はないけど、私の判断を信じてる」
「また君に感心させられたよ」封少煌は惜しみなく褒めた。「君のそういう率直さと潔さが好きだ。夏星河、なぜもっと早く君と出会えなかったんだろう?」