第664章 沈おじいさまの子供ではない

しかし、彼らは皆、林霜が必ず沈おじいさまの娘だと思っていた。

林家が子供を取り替え、沈茹が林家の人間だと確認したのだから、当然林霜は沈家の人間のはずだった。

しかし、予想外なことに、沈茹も林霜も沈おじいさまの子供ではなかったのだ！

席家がこのニュースを知ったのは翌日のことだった。

沈家が彼らを呼んだのは、まさにこのことを伝えるためだった。

夏星河たちはそれを聞いて非常に驚いた。

「違うんですか？」彼女は、林霜は間違いなくそうだと思っていた。

沈おじいさまは一夜にして老け込んだように見え、「違う。DNA鑑定を2回やったが、どちらも違った」と言った。

席おじいさんは非常に驚き、「もし二人とも違うなら、沈家のお子さんはどこにいるんだ？」

「今、警察が林政華を取り調べているが、彼は林家を見逃してくれなければ、子供の居場所は言わないと要求している！」沈おじいさまは彼らのことを考えると、歯ぎしりするほど憎かった。

「彼らを見逃すだって？よくも考えついたものだ！彼らが我が沈家にこんなことをしでかしたのに、死んでも許さん！」

「でも許さなければ、私たちの不幸な娘の居場所を教えてくれないわ」沈家の奥様は悲しそうに言った。

昨日から、彼女と沈おじいさまの精神状態はずっと良くなかった。林霜が自分たちの子供だと思っていたので、心の中で少しは慰められていた。

しかし林霜は違った！

自分たちの子供に何か不測の事態が起きているかもしれないと考えると、まるで誰かに刃物で切られているかのように胸が痛んだ。

席おじいさんも怒り心頭で、「くそっ、林政華め、なんてひどい人間なんだ！子供を取り替えただけでなく、子供を捨ててしまうなんて。孤児を引き取って育てたかと思えば、まるで犬のように扱う。林家の連中は本当に死んでしまえばいい、一人も善人はいない！」

夏星河も林家がここまで冷血だとは思っていなかった。

ばれないように、子供を取り替えた後、沈家の子供を捨ててしまったのだ。

あんなに小さな子供に、どうしてそんなことができたのか？