俞晚晚は首を振って、「大丈夫よ」と言った。
彼女は心ここにあらずといった様子で、持ってきたお菓子を俞小満に渡した。
そして、ドアの外に向かい、入り口に立って小満が来た方向を見た。これらの部屋の入り口はどれも空っぽで、ドアは全て閉まっていた。
だめだ、蘇言深と明霜に子供ができたのなら、彼はもう小満を受け入れないだろう。絶対に蘇言深に小満の存在を知られてはいけない。
俞晚晚は息を飲み込み、部屋に戻ってドアを閉めた。
すぐに俞子卿に電話をかけ、小満の退院手続きをしてもらった。
俞晚晚は小満を周之旭家の明愛病院に転院させた。ちょうど周之旭も以前からそう提案していて、面倒を見られると言っていた。
明愛病院は貴族向けの私立病院で、産科と小児科が有名で、三級甲等病院以上の評価を得ている。