茶室から出るときに、夏語默は顧君航を訪ねてきた陸墨擎とドアのところでぶつかった。彼女は激しく唾を吐き、大股で立ち去った。
「これだけ年月が経っても、この短気は直らないな。」
顧君航は仕方なく溜息をつき、眉間をつまんだ。
陸墨擎は顧君航と夏語默の間のことには興味がなく、冷たい表情で前に進み、直接口を開いた。「この裁判に勝てるのか?」
顧君航は彼をさりげなく見て、言った。「勝てるかどうか、まだわからないのか?」
陸墨擎は一瞬黙り、何も言わなかった。
顧君航はため息をつき、真剣な表情で言った。「こんなに大騒ぎして喬栩と親権を争って、本当に彼女に一生恨まれるのが怖くないのか?」
陸墨擎の表情が少し変わった。この瞬間、実は彼自身も、本当に昔のことで喬栩と親権を争っているのか、それとも昔のことを口実にして子供を奪い取り、そうすれば喬栩と完全に縁を切ることができなくなるのか、わからなくなっていた。
しかし、昔のこと、あの日喬栩が彼に直接認めたこと、あの心臓を刻むような痛み、今でもはっきりと感じることができる。
少しして、彼は突然苦笑いを漏らした。「憎まれていても、心がないよりはマシだ。」
冷酷な男より、心のない男の方が悪い……
彼は喬栩があの日彼の腕の中でつぶやいたその言葉を思い出した。今考えると、喬栩にこそふさわしい言葉だ。
彼女はもはや心のない冷酷な女になってしまったのだろう。
眉を下げ、目に宿る苦さと赤みを隠した。
顧君航は陸墨擎と喬栩の間のもつれがわからなかった。それは他人が彼と夏語默の間のことを理解できないのと同じだった。彼は陸墨擎を一瞥し、ただ溜息をつくだけで、多くを諭すことはせず、ただ言った。「後悔しなければいいんだ。」
裁判の後半が始まると、案の定、夏語默の予想通り、顧君航は徐々に攻勢を強め、夏語默がまったく太刀打ちできないほど激しく迫った。
傍聴席に座っていた喬栩の顔色はどんどん青ざめていった。心の準備はしていたものの、自分と運命をともにしてきた息子と離れ離れになると思うと、心臓が生きたまま引き抜かれるようだった。
最後に、喬栩の予想通りの結果となり、裁判官は小喬一ちゃんの親権を陸墨擎に与えた。