373. 不孝不仁不義な者

「親族カードを切ってるのね?」

  同じように不満そうな顔をした喬盛を見て、彼女は言った。「血縁上まだ私の父親だってことに感謝すべきよ。そうでなければ、あなたのその程度の能力で、私が喬さまをあなたに任せると思う?これで十分な孝行だと思うわ。」

  こんな連中と無駄話をする気はなく、彼女はソファから立ち上がって言った。「自分のことは自分で考えなさい。」

  そう言って、ドアを開けて出ようとしたが、後ろから喬盛に呼び止められた。「待って。」

  喬栩は不機嫌そうに眉をしかめ、振り向いて、「何?」

  喬盛は彼女の前に歩み寄り、喬栩をまっすぐ見つめ、当然のような表情で言った。「お爺さんはいつもお前の言うことを一番聞くだろう。俺と素琴は来週結婚するんだ。お前から、もう怒らないで、喜んで俺の結婚式に来てくれるように言ってくれないか?いいだろう?」

  喬栩は喬盛がここまで厚かましくなれるとは思わなかった。実の父親を怒らせて入院させておきながら、一度も見舞いに行かず、謝罪もせず、厚かましくも彼女に助けを求めてくるなんて。

  「誰があなたにそんな自信を与えたの?私があなたを手伝うと思ったの?よくそんな厚かましい顔ができるわね。」

  喬盛が蘇氏母娘とこんなに親しくなれる理由がやっとわかった。同じように不要臉で、同じように謎めいた自信、同じように厚かましくて知恵遅れ。

  彼女は喬盛の脳なし遺伝子を受け継がなくて良かったと思った。そうでなければ、この人生は本当に生きる価値がなかっただろう。

  自分が喬栩と協定を結んだばかりだから、喬栩も彼の面子を立ててくれるはずだと思っていた。

  しかし、彼女はこんなにも遠慮なく彼を嘲笑した。喬盛の顔は瞬時に暗くなった。

  「喬栩、何と言っても俺はお前の父親だぞ。この程度の小さな頼みも聞いてくれないのか?」

  喬栩の目の底の温度が徐々に冷たくなり、喬盛を見る目にも何の感情もなかった。彼女は唇を曲げ、冷笑して言った。

  「あなたがそんなことを言わなければ、まだ人間として見られたのに。」

  「お前…」

  「本当にお爺さんの祝福が欲しいなら、心から老人に頼むべきよ。あなたはそうしたの?してないでしょう。どころか、お爺さんを怒らせて病院送りにしたのよ。」