しかし、若い世代のことについて、この老いた身では深く関わりたくないと思っていた。
「分かっています、おばあさま。私はちゃんと自分の面倒を見ますから」
これは夏語默が初めて陸家のおばあさまに会った時だった。以前は喬栩からおばあさまがとても良い人で、お金持ちの家の奥様なのに、人を見下したりしないと聞いていただけだった。
薛瀾のような人とは、全く比べものにならなかった。
今回実際に会ってみて、夏語默は、おばあさまが栩栩の言った以上に素晴らしい人だと感じた。
彼女にとって、自分は孫の嫁の親友という、初対面の他人に過ぎないのに、言葉の端々に込められた思いやりは、心からのものだった。
みんなの準備が整った後、一行は飛行場へと向かった。
豪邸のように贅沢なプライベートジェットに入ると、夏語默は自分と顧君航との距離をより一層はっきりと感じた。
薛瀾の言う通り、彼女が顧君航に釣り合うものと言えば、かろうじて見られる程度の顔だけ。でも、彼女が持っているものは、顧君航の周りの他の女性たちも持っているし、彼女にないものは、他の女性たちは持っている。
彼女と顧君航の間には、天の川が横たわっている。どんなに必死に渡ろうとしても、それは叶わないことだった。
夏語默は唇を噛み締め、目の奥の暗さを押し殺して中に入った。
全員が搭乗した後、喬栩はまだキャビンドアの近くに立っている陸墨擎に近づき、声を潜めて尋ねた。
「顧君航は本当に来ないの?」
彼女はソファに座って雑誌を読んでいる夏語默をちらりと見て、複雑な表情で陸墨擎を見つめた。
默默と顧君航のことに口を出さないと約束したけれど、顧君航のせいで日に日に痩せていく彼女の姿を見ると、やはり黙っていられなかった。
陸墨擎は自分の奥さんが夏語默のことをこんなに心配するのを見て、つい妬けずにはいられなかった。
彼は彼女の手をしっかりと握り、罰するかのように強く握りしめながら言った。
「夏語默を心配するように、僕のことも心配してくれたらいいのに」
喬栩は「……」
本当に何でもかんでも妬くんだから。
喬栩は呆れたように彼を横目で見て言った。「いいわよ。あなたがいつか誰か女友達と別れる時があったら、私もこうやって心配してあげるわ」
陸墨擎は「……」
自分が間違っていた。こんな殴られそうな話をするべきじゃなかった。