第52章 紫羽鱗龍の獸魂

韓森は比較的急な勾配が少ない場所を見つけ、安全ロックを設置し、山頂での怪物の戦いを見ながら、背中から終末の魂を取り出し、同時に矢筒から飛流の矢を抜き、山頂の神血生物に向かって射った。

  何本か矢を放ったが、残念ながら神血生物には全く効果がなく、2本の矢は山頂で神血生物と戦っていた神の天子に当たってしまった。

  もちろん、飛流の矢は神の天子にも何の効果もなかった。この低級な代物は、変異生物の皮すら貫けず、韓森が練習用に買ったものだった。

  韓森はただ射程と手触りを試しているだけだった。結局、彼が持っているのは高Z鋼含有量の合金矢1本だけで、今のうちに何度か試しておけば、後でもっと確実に狙えるだろう。

  「くそ、射てないなら適当に射るな。お前のくだらない矢に何の意味がある?」韓森に2本の矢を当てられた神の天子は、振り返って韓森が射ったのを見て、さらに怒りを募らせ、韓森に向かって怒鳴った。

  秦萱もこの時山頂に駆け上がり、横から神血生物を攻撃し、他の人々も這い上がってきて、ある者は場所を見つけて神血生物に向かって矢を射り、ある者は直接山頂に上がった。

  その神血生物はすでに力尽きかけていたが、それでも神血生物は神血生物であり、依然として山頂に君臨して怒りの咆哮を上げ、爪牙を開閉する間に神の天子と秦萱も近接戦闘が困難になっていた。

  突然、神の天子は人間の姿に戻った。黒い巨大猿の獸魂が消え去り、時間を計算すると彼は1時間ちょっとしか変身していなかった。彼の遺伝子の強度からすれば、変身時間がこんなに短いはずがない。彼が何をしようとしているのかわからなかった。

  韓森が疑問に思っている間に、神の天子がすでに血色の獸魂大劍を召喚し、激しく神血生物の血まみれの翼に向かって斬りつけるのが見えた。

  秦萱も変身を解除し、彼女の神血級の毒心蝶の短劍を召喚して神血生物を刺した。

  山頂に這い上がった他の数人も、それぞれ自分の武器を使って山頂の神血生物を包囲攻撃した。

  神血生物はあまりにも重傷を負っていたため、神の天子に隙を見られて翼を斬られ、たちまち尺長の大きな切り口ができ、鮮血が泉のように噴き出した。