変異幽霊晶蟻:鎧甲型獣魂。
韓森は変異幽霊晶蟻獣魂を召喚して身にまとうと、瞬時に体が藍晶色の鎧に包まれた。黒甲虫の鎧甲と同じように全身を覆う鎧で、幽玄な藍晶の色合いは、美しさで言えば神血レベルの黒甲虫の鎧甲よりも魅力的だった。
傍らの林北風は目を見開いたまま、この鎧の美しさに見とれていた。
「この鎧を女性が着たらどうなることか!」林北風は心の中で子猫が引っ掻くような焦りを感じながら、変異幽霊晶蟻の獣魂が欲しくてたまらなかったが、どう切り出せばいいのか分からなかった。
つい先ほど韓森から変異一角砂狐を手に入れたばかりで、今更また口を開くのは気が引けた。
「えーと、森さん、この獣魂は自分で使うつもりですか?もし使わないなら、普通の変異獣魂鎧の二倍……いや、三倍で買わせてください!」林北風はこの超かっこいい変異幽霊晶蟻鎧が気に入りすぎて、ついに我慢できずに尋ねた。
「今は金に困ってないし、聖堂のSランクカードなら考えてもいい」韓森は少し考えて言った。彼にとってこの鎧は必要不可欠というわけではなく、持っていても使わなくても構わなかったが、お金での取引は考えられなかった。
「兄貴、僕にはSランクの聖堂カードなんてないんです。あれは簡単に手に入るものじゃないし、お金があれば買えるというものでもありません。軍部があれを厳しく管理していて、Aランクならまだしも、Sランクは本当に手に入れるのが難しいんです」林北風は苦い顔で言った。
「この獣魂だってお金で買えるものじゃないだろう?」韓森はニヤリと笑って言った。
「それはそうですね」林北風は苦い表情のまましばらく考え込んでから、歯を食いしばって韓森に言った。「森さん、Sランクの聖堂カードは持ってませんが、いいものを一つ持ってます。気に入ってもらえるかもしれません。帰ってから見せますので、もし気に入ったら交換しましょう。気に入らなければ、この話はなかったことにしましょう」
「何のものだ?」韓森は興味深そうに尋ねた。
「スーパー生物装甲です」林北風は答えた。
「生物戦甲なら知ってるが、お前のスーパー生物装甲は何が違うんだ?」韓森は言った。
林北風は説明した。「普段見かける戦甲は半生物半機械で、外見は生物に近く、人体と同じような高度な動きもできますが、やはり限界があります」