黒鷹軍事学校は学生の集団意識を強化するため、訓練は室単位で行われ、室長は小さな班長のような存在で、少しだけ発言権があるため、この数人は室長になりたがっていた。
「石志康、その言い方は気に入らないな。年上だからといって能力が高いわけじゃない。一室の長として、最も重要なのはIQが高いことだと思う。そうすれば寮のために最大の利益を得られる。僕のIQテストは167だけど、君たちはどうだい?」清楚で美しい少年が目をパチクリさせながら言った。
「呂蒙、それも違うよ。IQが高いってなんだ。俺はEQが高い方が室長にふさわしいと思う。IQの高い奴らが生活では馬鹿なことが多いのを見てないのか?どうして室長になれるんだ?」狡猾な大男の石志康が言った。
「誰が馬鹿だって?」呂蒙は胸を張って石志康と議論しようとしたが、石志康が馬が走れそうな太い腕を上げるのを見て、すぐに後ずさりした。
「俺たちは弓術科だから、室長は弓術で決めるべきだ。弓術の成績が一番いい奴が室長になる。そうすれば皆で頑張る目標にもなるしな」と、濃い眉毛に大きな目、古銅色の肌を持ち、全身から陽気な雰囲気を放つ張揚が腕立て伏せをしながら言った。
「新入り、お前はどう思う?」石志康と呂蒙は韓森に目を向けた。
「あの同級生の言うことに道理があると思います。弓術科なんだから、当然弓術で英雄を決めるべきでしょう」寮の一員として、韓森も意見を述べる必要があると感じた。
「2対1対1だな。じゃあ決まりだ。弓術で英雄を決める。これから射的に行こう。10本の矢で、得点が一番高い奴が室長だ」張揚は跳び上がって言った。古銅色の肌に汗が流れていたが、気にする様子もなく、石志康と呂蒙を抱き寄せて言った。「どうあれ、俺たちは良い同級生で良い寮友だ。一緒に学び、一緒に成長することが一番大切なんだ。卒業までに、俺たち黒鷹軍事学校の弓術科を同盟のランキングでNo.1にしよう。兄弟たち、一緒に頑張ろうぜ」
「ちっ!」石志康と呂蒙は張揚の腕を振り払った。この熱血青年の説教は、ここ数日ですっかり聞き飽きていた。
4人は一緒に訓練ホールに向かい、結果は張揚が1位、10射全て10点満点で、確かに腕前があった。
呂蒙が2位、韓森が3位、年齢も体格も一番の石志康が4位だった。