第127章 S級聖堂カード1枚の価値がある少女

白磨大砂漠を選んだ理由は、そこには飛行できる異生物が比較的少なく、飛行能力を持つ韓森にとっては比較的安全だからだ。さらに、そこは人があまり行かない場所で、神血生物とは言えないまでも、変異生物は確実に少なくないだろう。

韓森は白魔大砂漠の状況をほぼ研究し終えて、秦萱に休暇を申請しに行こうとしたとき、秦萱は笑いながら言った。「ちょうどいいわ。私たちの小分隊も誰かを護衛して異生物を狩りに行く予定だったの。どこに連れて行こうか悩んでいたところよ。あなたがリーダーとなって白魔大砂漠に行ってください。これは小分隊に加入して初めての任務ね。きちんとやってちょうだい。」

「この任務には何か報酬はありますか?」韓森は目を瞬かせながら尋ねた。見返りのない任務なんてやりたくない。

「もしあなたがあの女の子を満足させて、鋼鎧シェルターでの保護者としてあなたを選んでもらえれば、S級聖堂カード1枚を報酬として受け取れますよ。」秦萱は韓森を見て笑いながら言った。「この任務に興味ある?」

「はい、非常に興味があります。」韓森は急いで答えた。子供の世話をするだけでS級聖堂カード1枚がもらえるなんて、こんな良い話はそうそうない。

「じゃあ、きちんとやってね。相手があなたに満足しなければ、何も得られないわよ。」秦萱は資料を韓森に渡した。

資料を読み終えた韓森は、ほとんど何も読んでいないのと同じだと感じた。これらの人々の個人情報はすべて機密扱いで、彼が知り得た情報はたった3つ、名前と年齢と性別だけだった。

「王萌萌、女性、16歳と47日。秦さん、まさか僕一人にシェルターワールドに入ったばかりの小娘を連れて白魔大砂漠のような場所に行かせるつもりじゃないですよね?彼女が生きて帰ってこられる保証なんてできません。」韓森は苦々しい表情で言った。

「もちろんそんなことはしないわ。あなたは新人で初めての任務だから、ベテランが同行するわ。ギャンブル中毒者を付けるわ。それに、鋼甲團から何人か選んでもいいわよ。」秦萱は微笑んで言った。「王萌萌について、もう一つ教えられることがあるわ。彼女はあなたの同級生よ。」