韓森は紀嫣然に会いに行きたかったが、全く機会がなかった。訓練館を出たばかりのところで、また秦萱に鋼鎧シェルターに呼ばれてしまった。
秦萱は本来1ヶ月前に第二神の庇護所に昇進するはずだったが、彼が戻ってきて小隊を引き継ぐのを待つために、今までまだ第二神の庇護所に行っていなかった。
秦萱は韓森を呼び寄せ、小隊のすべての業務と資料を引き継ぎ、さらに韓森に注意すべきいくつかの事項を念押しした。
楊曼麗はまだ小隊の副隊長で、他のメンバーも変わっていなかった。基本的に韓森が馴染みのある人たちばかりだった。
引き継ぎが終わった後、秦萱はさらに韓森を個別にオフィスに呼び出した。「楊副隊長は少し傲慢なところがあるけど、悪意はないわ。仕事の実行能力も高いから、これからは何かあったら彼女に任せればいいわ。結局のところ、隊長として最も重要なのは自分の能力ではなく、人をどう使うかを理解することよ。曼麗は仕事能力が高すぎて、何でも自分でやろうとするし、他の人に任せることができないから、チームのリーダーにはなれないのよ。」
「隊長、わかりました。」韓森は真剣な表情で言った。
秦萱は立ち上がって笑いながら言った。「これからはあなたが隊長よ。小隊のメンバーは全部あなたに任せるわ。頑張ってね。でも隊長の位置に執着しすぎないでね。早く第二神の庇護所に昇進して。そここそが本当の星の海なのよ。」
韓森は鋼鎧シェルターを出た後、すぐに特別安全行動組の公式コミュニティにログインした。このコミュニティに入るには、いくつもの認証手順が必要で、一般の人は天網上で見つけることはできない。
韓森は入った後、自分の情報を検索した。案の定、自分が鋼鎧小隊の隊長になっていることが確認できた。自分の名の下に楊曼麗を含む8人がおり、主に小隊のメンバーの要求が厳しすぎて、実力があるだけでは加入できないためだった。
韓森が小隊に加入できたのも、秦萱が個人的な影響力を使った結果だった。
この8人がミッションを完了すると、自分たちが受け取る報酬の他に、1つのミッションを完了するごとに隊長にもいくらかのポイント報酬が与えられる。このポイントは特別安全行動組内部でリソースと交換するのに使える。