第231章 責任感が強い

栗原愛南と森川北翔はすぐに揃って彼女の方を見た。

  栗原愛南が尋ねた。「ご存知なんですか?」

  森川北翔も口を開いた。「おばあ様、一体どういうことなんですか?」

  森川おばあ様は二人を見て、そして外を見て、何やら謎めいた様子だった。

  そして声を落として言った。「孫の嫁は二重人格なのかしら?でも普段はその副人格が出てこないのよ。主人格が副人格を抑え込んでいるから、後になるとこのことを忘れてしまうのよ!」

  栗原愛南「……」

  森川北翔「……」

  森川おばあ様は独り言のように言った。「私は小説やドラマをたくさん見てきたわ。主人公の多くがこの病気を持っているのよ。ある小説では、主人公の男性が多重人格だったわ!ヒロインは一人の人と結婚したのに、まるで何人もの人と結婚したようで、現実版の一妻多夫よ。本当に刺激的だわ!」