この言葉を聞いて、栗原愛南の瞳孔が縮んだ。
彼女はすぐにドアを開けようとしたが、部屋の中から鍵がかけられていることに気づいた。
「どけ」
この言葉とともに、栗原叔父さんが思い切り蹴り出した!
「バン!」
ドアが蹴り飛ばされ、木屑が落ちたが、二人は気にせずに部屋に飛び込んだ!
主寝室の床は濡れており、南條静佳の両手がベルトで洗面所の手すりに縛られ、床にはバスタオルと引き裂かれた服が散乱していた……
南條静佳は怒りと絶望に満ちた表情で、体が微かに震えていた。
一方、栗原文彰は上半身裸で、ズボンはまだ履いていたが濡れていた。ドアが開く音を聞いて急に振り返り、栗原叔父さんと栗原愛南を見て驚いた。
彼は南條静佳を20年以上も愛し続け、今でも深く愛していたが、その愛は形を変えていた。しかし、最初の反応は南條静佳が恥ずかしい思いをするだろうということだった!
特に栗原叔父さんの前では、彼女はさらに辛い思いをするだろう。そのため、栗原文彰は最初にバスタオルを取り出し、南條静佳の体を覆った!
そうすることで、南條静佳の人前での体面を保つことができた……
栗原叔父さんはちらりと見ただけで、すぐに視線を逸らしたが、顔色が急変した。
南條静佳の両手は縛られ、苦痛と絶望の表情を浮かべており、明らかに自発的ではなかった。そして今、服を着ていない状態で、バスタオルで覆われていても、肩や露出した脚に傷跡が見えた……
これは家庭内暴力だったのか?!
このことは栗原叔父さんに衝撃を与え、彼の目は瞬時に怒りで血走った!
彼が20年以上も心に抱き続け、心の中で大切にしてきた女神、彼がそれほど長く慕ってきた人を、彼の地位であれば強引に手に入れることもできたのに、そんなことは決してしなかった。それは彼女を冒涜することだと思っていたのに、栗原文彰のような畜生にこんな扱いを受けるなんて?!
怒りに任せて、彼は栗原文彰の肩をつかみ、力強く引っ張って部屋の外に出した。部屋を出るや否や、彼の拳が激しく振り下ろされた!
彼は南條静佳を盗み見る機会を利用することなく、常に紳士的な態度を保っていた。
寝室内。
栗原愛南も怒り心頭だった。