木村雅は栗原愛南に引っ張られて立ち上がり、彼女を助けを求めるように見つめながら、病室から出たくない様子でいた。
木村旭が彼にどんな仕打ちをしようと構わないが、妹に迷惑をかけたくなかった。
彼の葛藤を見抜いたのか、栗原愛南はため息をついた。「まだ分からないの?木村旭は何があっても君たちを許さないわ。だからここにいても意味がないのよ。あの人の心は石でできているの、決して柔らかくならないわ。」
木村雅は木村旭を見つめた。
木村旭は嘲笑って言った。「もし君の子孫の根も絶たれたら、犯人を許せるのかい?確かに私は君たちを許さない。少しずつ、ゆっくりと苦しめてやる!」
木村雅は目が真っ赤になり、彼を睨みつけた。
そのとき、木村知念が突然木村雅の手を引き、手話で言った。「お兄ちゃん、行きましょう。あの人を見ていたくないの。」