栗原愛南は即座に手を伸ばした。
その写真は小さく見え、かなり古いもので、白黒写真だった。
しかし、彼女の手が写真に触れる前に、突然誰かの手が伸びてきて、写真を奪い取ってしまった!
栗原愛南が急いで振り向くと、南條真美が写真を手に持ち、ちらりと見ただけで冷笑した。「この写真は、彼女に見せてはいけない!」
斎藤真司の顔色が更に暗くなった。「真美、やり過ぎだぞ!!」
斎藤愛南も怒り出し、両手を腰に当てた。「真美、これは兄さんが私にくれた写真よ。南條お姉さんに見せるのに、あなたに何の関係があるの?写真を返して!!」
南條真美はその写真をちらりと見て、栗原愛南を見つめた。「言ったでしょう、見せちゃダメなものは見せない!」
「あなた...!」
斎藤真司が南條真美から写真を奪おうとした時、斎藤お爺さんが大股で歩いてきた。「何が起きている?!」