面白い出来事の始まり

「天野奈々、私がスカイ・エンターテインメントの社長で、決定権は私にあるのであって、あなたにはないのよ!」冬島翼は怒りを込めて天野奈々を見つめた。「なぜ柔子のアンバサダーを奪おうとするんだ?」

「アンバサダーは私が奪えるようなものじゃないわ。HF側が人を変えろって言ってきたの。私はただ、最後にこの契約が台無しになるのを恐れて、あなたのために契約を守ろうとしただけよ。本当は、あなたと柔子の間のいろいろなことを信じていなかったけど、今あなたが利益を損なってまでも彼女のアンバサダーを守ろうとしているのを見ると、あなたたちの間には…」

「もちろんそんなことはない。何を考えているんだ?」冬島翼はすぐに否定した。「ただ、俺たちはもうすぐ結婚するんだから、お前は家で俺たちの家庭を大切にしてくれないか?」