第272章 もしあなたなら、欲しいですか?

華栄スタジオ、森編集長のオフィス。

夏目凛が先ほどプログラマーに解除してもらった携帯電話が、夕方になってようやく戻ってきた。

森編集長は少し緊張した様子で椅子に座り、回転させながら、ついに携帯電話のアルバムを開いて写真を見始めた。

その中で最も多かったのは、天野奈々と東雲愛理が海輝のナイトパーティーでのPKだった。

森編集長は写真を見て、天野奈々と東雲愛理の比較を見た。実際、彼は内心では天野奈々の方を認めていた。結局のところ、何を着ても服と相互に引き立て合うモデルはそう多くはないのだから。

しかし、彼は天野奈々が男性を弄びながらも白蓮の花を演じていることが気に入らなかった…

そう考えながら、森編集長は写真を次々とめくっていった。驚いたことに、アルバムの中に天野奈々と墨野宙がかなり親密な写真が数枚見つかった。特に天野奈々が酔っ払って墨野宙の腕にぶら下がっている写真や、墨野宙が天野奈々をおんぶしてパーティーを去る場面の写真があった。