第675章 彼女は頭が悪く、節操もない！

しかし、石川麗の方はまだ動きがない中、椛木千鶴の方が先に事を公にしてしまい、笑止千万だと言い、21世紀になってもまだ身分を詐称する人がいるなんて信じられないと述べた。

椛木千鶴は記者を呼んで泣き叫び、まず自分が以前天野奈々に対して敵対的だったことは間違いだったと認めた後、本当に記者に伝えたかったことを切り出した。それは、自分が偽物だと言う人がいて、自分は墨野宙の母親ではなく、本当の母親は別にいるという主張があるということだった。

「DNAで簡単に確認できることなのに、よくもまあこんなデタラメを言えるものね。目を疑うわ」

「仕方がないわ。こういう人は絶対に暴露してやらないと」そう言って、椛木千鶴は石川麗の写真を至る所にばら撒いた。

世間の人々は、手腕家の天野奈々がいることで墨野家にはもう話題がないと思っていたが、今回の実母騒動で、またドラマチックな展開が見られると期待に胸を膨らませた。