目を覆いたくなるような場面が現れた……
壁に山崎三郎と他人のヌード写真が浮かび上がった。
山崎三郎以外は、全員モザイク処理されていた。
そして、モザイクのない写真が一枚現れた。
「うわっ、横山紫じゃないか!」四郎は興奮して叫んだ。「お前ら、随分と派手にやってたんだな……」
「なるほど、横山紫がここ二年で急に出世したわけだ。あんな無茶な行為をしても庇ってもらえたのは、こんな裏取引があったからか……」
四郎は「ふーん」と舌打ちし、その視線に山崎三郎は不快感を覚えた。
その言葉を聞いた横山紫は体が凍りついた。顔を上げると、壁には彼女と山崎三郎が言葉にできないような体勢で何かをしている写真が映っていた。
横山紫は虚ろな目で壁を見つめ、魂が抜け出たかのようだった。
写真を引き裂きたかったが、足が地面に釘付けになったように動かなかった。
あの夜だけは、山崎三郎に脅されてやったことだった。でも、まさか写真まで撮られていたとは思わなかった。
同じように衝撃を受けていたのは山崎三郎だった。
「俺に文句があるなら直接言えよ。プライバシーを暴露するなんて何の手柄にもならない。こんな下劣な手段、お前らにしかできないな」山崎三郎は怒り心頭で、その目は籠から解き放たれた毒蛇のようだった。
「何が下劣だ。写真を撮ったのはお前自身だろう。ネットにアップロードしたのもお前だ。俺たちはただそれを見つけ出しただけだ。下劣なのは写真を撮った本人、つまりお前山崎三郎じゃないのか?」
山崎三郎は顔を真っ赤にし、もごもごと言い訳を探したが何も言えなかった。
確かにこれらの写真は自分が撮ったものだった。
しかし、まさか流出するとは思ってもみなかった!
壁の写真をちらりと見て、深く息を吸い、なんとか感情を落ち着かせようとした。
気持ちを整えて、山本正博をじっと見つめた。「誠治さん、もう言うことは全て言いました。これが'W'を手に入れる最後のチャンスです。この機会を逃せば、後で取り戻すのは簡単ではありませんよ。見てください、彼女の周りには多くの男たちが守っている。分かっています、彼女はあなたの元妻で、感情があるのは。でも、よく考えてみてください。なぜ彼女の周りには男ばかりなのか、なぜこの男たちは彼女をこれほど守ろうとするのか……」