390 理を尽くして主張する

「お母さん、福田家は経営不振で、もうお金なんてほとんどないんです。今倒産しそうなのは当然じゃないですか?」福田隼人は再び自分の意見を述べた。福田家がここまで持ちこたえられたのは、基盤が深かったからだ。

「あなた、何を言ってるの!私たち親も年なのよ。私たちのことも少しは考えてくれないの?」

福田隼人は真剣な眼差しで福田嘉を見つめた。「お母さん、同じ話を繰り返したくないんです。僕はずっとお父さんとお母さんのことを考えてきました。結婚前は給料のほとんどを渡していたし、今持っている会社の株式だってお母さんの名義になってます。」

「僕とお父さんが稼いだお金は全部お母さんに任せてきたし、一度も口出ししなかった。家のことはほとんどお母さんの言う通りにしてきた。だから今度は僕の決定も尊重してほしいんです。今は福田家の尻拭いなんてしたくない。自分で起業して、自分の福田ブランドを作りたいんです。それがそんなに難しいことですか?」

福田嘉は息子に言い負かされたことを悟り、座ったまま涙を流し始めた。「私は本当に不幸よ!やっと大きく育てたのに、あなたにはいい家柄で力のある家の娘と結婚してほしかったのに、結果はどう?」

「お爺さまは気が狂ったのよ、こんな役立たずと結婚させるなんて。そう、そうよ。今じゃ家族の誰も私を尊重しない、誰も私の言うことを聞かない。私なんてもう家での立場なんてないのよ。こんな私が生きている意味なんてあるの?」

福田隼人は母親が道徳的な脅迫を始めるのを見て、こめかみを揉みながら言った。「お母さん!何か自分の思い通りにならないと、すぐ加藤恋の悪口を言うのはやめてください。今や加藤恋は大スターですよ!今の家だって加藤恋が稼いでくれたものです。もし彼女がいなかったら、私たち家族の家は親戚に売られていたはずです。これは加藤恋のおかげじゃないですか?」

福田嘉は頑なに加藤恋の悪口を言い続けようとした。息子がまた加藤恋をかばうのを聞いて、すぐに泣きながら言った。「家に住めたからって何なの?そこに住んでも私たちが偉くなれるわけじゃないでしょう?それにあれはセイソウリキがくれたものよ。セイソウリキはあなたの顔を立てて渡しただけなのよ、分かってるの?」