507 真相を見抜く

福田のお婆様は喜びに満ちた表情で、心の中も無比の興奮を感じていた。

今日のことがこんなにうまくいくとは思わなかった。やはり成功したのだ!

まさに老いた生姜の方が辛いというように、福田嘉のような愚か者は一体どんな脳みそをしているのか分からない。自分の数言で解決できたのだ。あの加藤恋なんて今は何の波風も立てられないし、福田隼人は有能だが、結局自分の苦肉の策で丸め込めたではないか?

そう考えると、福田のお婆様の顔には得意げな表情が浮かんだ。

福田鐵と福田元は目を合わせ、心の中でも得意げな気持ちを抑えられなかった。彼らも福田隼人をこんなに簡単に説得できるとは思っていなかった。これから良い日々が来るに違いない。やはり福田のお婆様は凄い。二人の深井陽菜に対する敬意は自然と増していった。