「もう10時だし、お客さんが来るなら、とっくに来てるはずよ。何もないなら、早く片付けて、シャンパンなんかも返せるものは返して、お金を無駄遣いしないようにしましょう」
福田元は興奮を隠しきれない様子で、福田隼人が恥をかくのを見るのが最高に楽しみだった。そう思いながら、誰も気づかないうちに生配信を始めた。
レッドカーペットの先には誰もおらず、福田隼人は少し失望を感じた。もう全てが決まってしまい、誰も現れないようだった。
「加藤恋、さっきお客さんが一人も来なくても大丈夫って言ってたよね?あなたがいれば十分だって。どんな手段があるのか見てみたいものだね。まさかあの数人のファンを当てにしてるわけじゃないでしょう?ハハハハ!自分の立場もわきまえないなんて、本当にダメな奴だ!」福田元は意地悪く言った。