この夜、高橋山は間違いなく暇にはならないだろう。彼は井野忠が欲しがっているものを急いで作らなければならなかった!
博覧会は完全に高橋家の面目を丸つぶれにしたと言える。彼は厚かましくも特効薬を買った人々からの金を受け取ったのは、もし返金すれば高橋家は完全に終わりだと知っていたからだ。そうなれば、これほどの金額を稼ぐのは難しくなるだろう。
実験室の外に立っている井野忠を見て、高橋山の心はいくらか安らいだ。結局のところ、この一億二千万があれば、高橋家はしばらくの間持ちこたえられるのだから。
さらに言えば、井野忠が欲しがっている特効薬は実際に高橋家の秘薬の一つでもあった。既存の処方に適切な薬物を少し加えるだけで、間違いなく井野忠の病気を治すことができるだろう。
そう考えると、高橋山はずっと気分が良くなり、心の均衡も取り戻した。
彼は自分の薬が井野忠を治せることに非常に自信があった。結局のところ、高橋家では遊び人も少なくなく、そのため多くの人が一定の年齢になると性機能が衰えていた。
そのため高橋山はこのような薬を特別に開発した。それは彼らが男性の威厳を取り戻せるようにするためで、症状に合わせて薬を使えば良い解決策が得られるのだ。
高橋山は一人で実験室に座り、抽出機と遠心分離機を操作し、井野忠の血液サンプルも検査した。明らかな問題は見られなかったが、井野忠のこの年齢を考えると、おそらく彼の家族のそれらの人々と同様、ただのちょっとした問題だろうと思われた。
高橋山はしばらく考えた後、思い切ってファイザーを見習い、男性向けの薬を専門に作れば、大金を稼げるだろう!
もしこの井野忠のために特別に作られた特効薬が成功すれば、それはすごいやつを超える存在になるだろう。そのとき、彼はさらにプライベートオーダーメイドを打ち出せば、より多くの利益を得て、高橋家の製薬企業を侮れない存在にすることができるだろう。
それだけでなく、彼はこの処方をさらに改良して、男性の能力向上だけでなく、日常の健康維持や精力増強にも使えるようにできるだろう。
きっとこの世界に、この種の薬を拒否できる男性はいないだろう!
井野忠はそんなことは気にしていなかった!