第37章 彼はハンターだ!

松本旻は電話で中村少華に部屋番号を聞いて、上がっていった。しばらくすると、ドアを開けて入ってきた。

「料理はまだ来ていないの?」松本旻は順番に挨拶をして、座った。

彼は大らかな性格で、緊張することもなく、箸を取って酢豚を一切れ摘まみながら、久我月に向かって言った。「久我お嬢様は学生時代、成績がビリだったって聞きましたけど?」

「ゴホッ、ゴホッ……」

それを聞いた中村少華は、ご飯を喉に詰まらせて咳き込んだ。

松本様の頭は大丈夫なのか?

久我月は松本旻を一瞥し、唇の端に邪気な笑みを浮かべ、艶やかな瞳で「それがどうかしたの?」と傲慢に言い返した。

それがどうかしたの?

おやおや!

ビリの成績でこの態度?

松本旻が何か言おうとした時、一橋貴明の視線を感じ取り、すぐに口を閉じた。