第127章 あなたは有名なの?

中村少華は深刻な表情で伊藤明を見つめ、厳しい口調で言った。「伊藤先生、我が一橋七男若様を治せるなら、私と松本様から必ず厚く礼をさせていただきます」

「次郎様、ご安心ください。私は一橋七男若様の治療に全力を尽くします」伊藤明は頷いて、一橋貴明の状態を確認しに向かった。

病床に横たわる一橋貴明は、唇が蒼白いだけでなく、顔にも青紫色が見られたが、それほど目立つものではなかった。

「次郎様、七男の若様がこのような状態になってどのくらい経ちますか?」伊藤明は中村少華の方を向き、眉をひそめて、かなり深刻な表情を浮かべた。

中村少華は状況がよく分からなかった。七男の若様が目覚めないと聞いて、急いで駆けつけたのだった。

竹内北が説明した。「七男の若様は昨夜早めに就寝されましたが、今朝八時になっても起きてこられず、意識不明の状態だと分かりました」