第161章 師門の不幸!

一橋嬌が出て行くと、すでに一橋貴明から指示を受けていた竹内北は、すぐに大きく手を振って言った。「お前たち、一橋嬌お嬢様から目を離すな。彼女に何も動きを取らせるな」

命令が下されると、数人のボディーガードがすぐに一橋嬌を取り囲み、連れて行った。

今度は、奥様は何も言えなくなった。

一橋嬌が独断専行でこれほどの災いを引き起こしたのに、一橋貴明が殺さなかったのは、一橋家のご家族だという面子があったからだ。

本来なら長男家は威勢よく強気だったのに、今となっては、先頭に立つ勇気もなくなった。

久我月は一橋太夫人の脈を取り始め、十分間もかけて診察し、その間ずっと表情は厳しく、一橋貴明をとても不安にさせた。

十分後、久我月は結論を出した。

彼女は一橋貴明を見て、声を低くして言った。「あなたの妹は本当に厄介者ね。太夫人の状態はとても悪く、手術が必要よ」