第382章 カーレースの決勝戦？

鈴木月瑠の傍に立っていた老執事は驚いた：「レーシング部の人？これはどういうことだ？」

レーシング部長は鈴木月瑠を見つめ、非常に恭しい眼差しで：「鈴木月瑠さん、こんにちは。私は日本自動車連盟の部長です。」

鈴木月瑠：「？？？」

で？

これが私と何の関係があるの？

配信を見ていた視聴者たちも、突然現れた人々に戸惑いを隠せなかった。

まさか、鈴木月瑠が何か天地を揺るがすようなことをしでかしたのだろうか？

レーシング部長は一言一句丁寧に言った：「鈴木月瑠さん、私は日本数億の同胞を代表して、国際レース決勝戦への参加をお願いに参りました！」

言い終わると、彼らは再び鈴木月瑠に向かって深々と頭を下げた。

鈴木月瑠：「……」

配信の視聴者たちは目を見開き、コメント欄は狂乱状態となった。

——【レース決勝戦？七日後のあの国際レース決勝戦？鈴木月瑠さんに出場してもらうの？】

——【上の人は無知なの！この前、鈴木月瑠がパトカーを空まで飛ばしそうになったじゃない、あの運転技術なら、レースに出られないわけないでしょ！】

——【同意！私もあの動画見たけど、お姉さんマジですごかった、本当にオールマイティーな実力者！】

そしてずっと黙っていた久我豪也は、突然天が崩れ落ちるような感覚に襲われた。

彼の心臓は激しく鼓動し、信じられない思いで：「レーシング部長……あ、あなたは鈴木月瑠をレースに招待するんですか？」

「鈴木月瑠は運転免許も持っていないし、車の運転もしたことないのに、どうしてレースに出られるんですか？」

「私を選んでください、私、レースもとても上手いんです、私が決勝戦に出場できます！」

久我豪也は唾を飲み込んだ。彼は幼い頃からレースが好きで、この分野に多額の投資をしてきた。

しかし鈴木静海が明石家を破産させて以来、彼は何も持っていなかった。

だが今、転機が訪れた！

もし彼が国を代表してレースに出場できれば、きっと国に優勝をもたらすことができる。そうすれば、明石家も救われるはずだ！

「お前がレースに出場？何の寝言を言ってやがる！」藤坊ちゃんは冷たく笑い、鋭い目で久我豪也を睨みつけた。

久我豪也は彼の視線に内心動揺した。

次の瞬間。