第409章 鈴木月瑠はあなたの娘

鍼灸で少し元気を取り戻していた遠藤彦は、今や急に生気を失い、まるで廃人のようになってしまった。

鈴木月瑠と遠藤信之は、この数時間の間に遠藤彦が何を経験したのか、全く知らなかった。

「月瑠、あなたのことは、全部分かったよ」遠藤彦は優しい眼差しで鈴木月瑠を見つめ、手を伸ばして彼女の手を取ろうとした。

鈴木月瑠は手を差し出して遠藤彦に握らせながら、困惑して尋ねた。「全部ご存知なら、どうしてこんなことを?私のために生きていただけませんか?」

傍らの遠藤信之はさらに困惑し、焦って言った。「叔父さん、一体どうしたんですか?話してください!」

遠藤彦は遠藤信之を一瞥し、また鈴木月瑠を見つめながら遠藤信之に告げた。「信之、月瑠は私の娘だ。お前の妹だよ」

「叔父さん、どうやって知ったんですか?」遠藤信之は体の横で拳を握りしめ、この知らせを聞いて、さらに悲しみが増した。