第17章 早く返金して

「皆さん、他人を誹謗中傷すると弁護士から警告状が届きますよ。」

佐藤店長が横から言い添えた。「お嬢様、ご安心ください。この件は私が処理いたします。必ずあなたの潔白を証明してみせます。」

先ほど発言した人は呆然とした。

ただの相槌を打っただけなのに、どうして誹謗中傷になるのだろうか?

無責任な発言をした客への対応を終えた高倉海鈴は、藤原涼介に視線を向け、微笑みながら尋ねた。「藤原若旦那が今日いらっしゃったのは、当店に新しく入荷したギターがお気に入りだったとか?」

藤原涼介は少し落ち着かない様子で答えた。「ああ、そうだけど、何か?」

高倉海鈴は軽く口角を上げた。「いいえ、何でもありません。ただ、藤原若旦那がお気に入りの品でしたら、一言おっしゃっていただければ、私どもがご自宅までお届けいたしますのに。わざわざお越しいただく必要はございませんでしたのに。」