「わ……私じゃない……」高倉彩芽は全身を震わせ、しばらく一言も発することができなかった。
田中晴香はその時になってやっと反応し、彩芽を支えながら大声で叫んだ。「彩芽が投稿したってどうだっていいじゃない!私たちは事実を掲示板に書いただけよ!高倉海鈴が愛人になって、自分から進んで不倫相手になったのは事実でしょ!」
高倉彩芽はこの数年間、大学での人脈作りを怠っていなかった。東京大学の女神として、彼女を慕う男子学生は数え切れないほどいた。彩芽が涙を流して苦しむ姿を見た男子学生の心は揺らぎ始めた。「そうだよな、彩芽さんのやったことは少し筋が通らないかもしれないけど、拍手するには両手が必要だろう。高倉海鈴が他人の愛人にならなければ、あんな写真を撮られることもなかったし、今回の騒動も起きなかったはずだ。結局のところ、高倉海鈴の品行が悪いのが原因だ!」