第96章 ただ単純にブロックしただけ

藤原徹は彼を無視し、直接村上の祖父に視線を向けた。「村上おじいさま、私は故意に村上家の面子を潰すつもりはありませんでした。ただ私の態度を表明したかっただけです。ご存知の通り、私は必ずしも村上家に頼る必要はありません」

「徹よ、それはどういう意味かな?」

「間違ったことをしたら、謝罪するべきではありませんか?」

藤原徹は首を傾げ、血に飢えたような笑みを浮かべた。「忘れないでください。あなた方が虐めた人物は高倉海鈴、私、藤原徹が認めた妻です。藤原家の人間を虐める代償、覚悟はできていますか?」

がちゃん……

村上の祖父は椅子から急に立ち上がり、老いた体を震わせながら「わ、分かった。徹よ、安心してくれ。必ず真由美にお前の奥さんに謝罪させる」

村上勝則は納得がいかない様子で「父上、どうしてそんな…」