第219章 疫病神、藤原の次男

——「あたしはもう我慢できないわ!この犬畜生!心の中で罵ってやるんだから、あんたには聞こえないでしょ!思いっきり罵ってやるわ!」

藤原徹は嘲笑うように笑い、瞳に笑みを浮かべながらゆっくりと言った。「藤原奥様は自分の血で私を救ってくれたのかな?」

高倉海鈴の顔から笑みが消えた。

実際、少し血を流すくらい大したことではない。藤原徹の毒を和らげることができたのだから、価値があったと言える。

それに、彼が墨野静だった時、彼女によく面倒を見てくれた。だから何があっても、藤原徹を救わなければならなかった。

——「ちょっとの血だけよ、大したことないわ。どうせまた作られるんだから」

——「やっぱり徹には真実を言わないほうがいいわ。そうしないと、今度毒が発作した時に私の血を使うのを躊躇うはずだもの。黙っておこう!」