第372章 この姨母はあの姨母ではない

ただ今日の宴会でライチのアイスワインが美味しすぎて、つい何杯も飲んでしまったら、お腹が激しく痛くなって、体が震えるほど苦しくなり、胃も気持ち悪くなって、さっき食べたものを全部吐いてしまいました。

今一番困っているのは、ここは藤原徹の書斎で、普段は徹しか出入りしないから、生理用品なんて全然ないということです!!!

高倉海鈴はトイレに座り込んで、憂鬱な表情で対処法を考えていました。

今回の生理は勢いが強くて、生理用品がないと部屋から出られないけど、でもここには何もないし……

高倉海鈴は歯を食いしばって、ドアの外に向かって試すように声をかけました。「徹~」

「……」藤原徹は彼女の声を聞いて、心臓が一拍飛びました。海鈴が緊張しているのが感じられ、声も少し震えていて、弱々しく聞こえました。

高倉海鈴は咳払いをして、優しく話し始めました。「お兄様、お願いがあるのですが。」

男は少し不思議に思い、理解できませんでした。

本来なら今日は重要な会議に出席する予定でしたが、お祝いの宴会に参加するために急遽キャンセルしたものの、やるべき仕事はまだ残っていたので、藤原徹は帰宅してからずっと仕事をしていました。最後の一筆を書き終えたところで、海鈴の奇妙な声が聞こえてきたのです。

彼は数秒考えましたが、トイレの中の人は待ちきれなくなったようで、また恥ずかしそうに震える声が聞こえてきました。

「徹~」

「……」男は口角を少し引きつらせて言いました。「藤原奥様、私に話しかけるのにそんなに…遠慮する必要はありませんよ。」

高倉海鈴は小さく泣き声を上げました。「徹、私はあなたの後輩であり、妻でもあります。もし私がお願いをしたら、断らないですよね?」

藤原徹は心配になりました。彼女はどうしたのだろう?本当に病気なのか?それとも学校の仕事で何か問題があったのか?

どんな問題があったとしても、トイレのドア越しに話す必要はないはずです。彼女が言えば、どんなことでも解決を手伝えるのに。

彼が口を開こうとした時、高倉海鈴のためらいがちな声が聞こえてきました。「私…お客さんが来たの。」

藤原徹は困惑して尋ねました。「どなたですか?」

高倉海鈴はもじもじしながら「もう!あの…あの生理が始まったの。」