第394章 罪を着せられれば言い訳など尽きない

藤原徹には証拠など持っているはずがない。たとえ権力があったとしても、すでに削除された監視カメラの映像など見つけられるはずがない。

山田莉央は冷静さを取り戻し、涙に濡れた目で言った。

「徹、こんな状況になってもまだ認めないの?私が悪かったわ。私の教育が足りなかった。あなたは陸田さんを死に追いやったのに、陸田家は追及を諦めてくれた。今はただ、陸田進との争いをやめてほしいだけなのに、なぜ聞き入れないの?どうして...」

藤原徹は冷笑し、ゆっくりと立ち上がった。その威厳に満ちた姿は、人々を震え上がらせた。

彼は目を細め、陸田渚と山田莉央を軽蔑的に一瞥すると、口角を上げてうなずいた。「確かに、人証は証拠として認められないでしょう。」

「だから、私の証拠は人証ではありません。」