その時、久保真美は既に配信ルームに現れていた。薄紫色のロングドレスを身にまとい、ドレスは両脚を覆いながらも細い腰を際立たせ、白い鎖骨もわずかに覗かせていた。
彼女は気取らない装いながらも、骨の髄まで高貴さが滲み出ており、全身から優雅で清純な雰囲気を漂わせていた。一目見ただけで、これが超一流のお嬢様だとわかった。
この時、配信ルームの視聴者たちは大騒ぎになっていた。
【すごい!真美はやっぱりお金持ちの家の子!この豪邸すごすぎ!】
【真美は元々大阪に住んでいて、今は東京に引っ越してきて一時的に住んでるんだよね。大阪の豪邸はもっと大きくて、お城みたいだって聞いたよ。】
【超一流のお嬢様だよね!普通の人とは比べものにならない!羨ましい!】
久保真美は優雅に立ち上がり、甘く微笑んで言った。「まずは皆さんに私たちの新しい豪邸を案内させていただきます。私も引っ越してきたばかりで、とても新鮮な気持ちです。」
彼女は目を伏せて得意げに微笑んだ。今頃、高倉海鈴は彼女のことを心底憎んでいるに違いない。きっと今も配信を見ているはずだ。
血のつながりがあったとしても何の意味があるのか、彼女に知らしめたかった。久保家のお嬢様の座は既に自分のものだし、簡単には明け渡すつもりはない。
久保真美は視聴者たちを2階へと案内した。
「ここが私の部屋です。家の中で一番日当たりの良い部屋で、外には屋上テラスもあって、そこで花や植物を育てています。右に行くとウォークインクローゼットがあります。」
久保真美は照れ笑いを浮かべながら、「実はここは元々パパとママの部屋だったんですけど、私に使わせたいって言って譲ってくれたんです。私を快適に過ごさせたいって。家族みんなが私を甘やかしてくれて、本当に困っちゃいます。」
司会者は追従するように「真美さんは流石お嬢様ですね!」
高倉海鈴も思わず頷いた。この部屋のインテリアは本当に素晴らしい。久保真美は目が利く。贅沢なだけでなく、センスも抜群だ。
久保真美が日常生活について紹介すると、配信の視聴者たちは次々と羨ましがった。その後、気品のある久保の奥様と背の高いイケメンの久保政宗が挨拶に現れ、配信ルームは一気に沸騰した。
久保真美は笑顔で紹介した。「こちらが私の母と兄です。父はまだ仕事中で、帰ってきていません。」