第29章 名刺_2

会話がぎこちないのは、酒の席で酒の量がまだ足りないからだ。これは曹蒹葭が陳二狗に教えた秘策で、風月の場で十数回の実体験を経た後、陳二狗はますますこの点を確信するようになった。だから彼は命がけで沈海と三人で牛のように酒を飲み、赤ワインは絶対に混ぜず、飲むなら純粋なものを、赤ワインが嫌なら、ビールを一本一本空けていく。もともとやや保守的だった王權と吳涼は、同じ戦線で結託した陳二狗と沈海の絶え間ない煽りの下、それぞれ一本の赤ワインを胃に収めた状態で、酔っ払ってはいないが、会話や表情は完全に解放されていた。酒を飲むならこの状態が一番心地よく、気分が悪くなるほどではないが、完全に冷静でもなく、少し朦朧として、普段の抜け目なさや計算高さが曖昧になる。王權も沈海をかなり信頼しているようで、話し方に遠慮がなく、大いに愚痴をこぼし、江蘇中煙の何人かの大物の不埒な振る舞いを痛烈に非難した。陳二狗はここで初めて、この行政待遇を享受している中年男性が以前は徐州巻き煙草工場のトップを務め、06年の再編合併後まもなく新設された技術研究開発センターの閑職に回されたことを知った。この腹に不満を抱えた男は冷笑いを浮かべながら言った。「県の役人は現場の管理者に及ばない、これは誰もが知っている道理だ。徐州巻き煙草工場は大きくなかったが、少なくとも私一人が采配を振るっていた。技術研究開発センターのしょぼい役職で、しかも最終決定権もない、何の旨みもない。『中国紅喜天下』という金南京戦略を最初に提案したのは俺だ。それが上に行くと、他人の手柄になった。あの野郎、本当に気持ち悪い」

陳二狗は笑いをこらえたが、悲しそうな態度も装わず、一口酒を飲み、落ち着いた口調で言った。「權兄、技術研究開発が気に入らないなら、もし選べるとしたら、市場マーケティング、物資調達、それとも生産製造、この中からどれを選ぶ?それとも南通煙濾嘴か格瑞實業、この二つの完全子会社に行きたい?」