南城門區。
「元合山の支部には腕の立つ者が多いと聞く。魔の災い以来、大量の武者の落ちこぼれどもを集めているらしい……一斉に襲いかかられたら、私も厄介だな」
やはり、修行者の法力にも限りがある。
しかし、方夕はこの硬い骨に挑むつもりでいた。
「元合山を滅ぼすには、まずその羽翼を断つべきだ……」
方夕の計画はシンプルだった。
どうせ元合山の武者たちは毎日物資を集めに外出する。なら周辺に潜伏して、出てくる分だけ殺せばいい。
今の黒石城は危険に満ちている。元合山も最初は気付かないだろう!
そして彼らが異変に気付く頃には、もう手遅れになっているはずだ。
元合山の拠点付近で待ち伏せていると、一群の人々が出てきた。
その先頭にいたのは、なんと気品のある冷たい雰囲気の女性だった。
「女か?元合山の本城三巨頭の一人、淳于か?」
方夕の目が輝いた。「お前に決めた!」
彼には女性を殺さないなどという考えはなかった。
敵であれば、美しければ美しいほど、才能が高ければ高いほど、殺すべきなのだ!
なぜなら、美しさと才能は、予想外の事態を引き起こしやすいからだ!
そして慎重な者は予想外の事態が大嫌いなのだ!
方夕は足音を限りなく小さくし、まるで機敏な猫のように、容易に後をつけていった。
驚いたことに、この一行は內城との境界に潜入せず、ある廃屋を密かに包囲した。
淳于は白い衣装に身を包み、まるで白雲のように、軽やかに中へ舞い込んでいった。
バン!
しばらくして、廃屋の中から大きな音が響いた!
荒々しい声が怒鳴った。「元合山の女め、俺様の張駿鳴は服従を拒んだだけで、よくもこうして殺しに来やがったな?」
この男こそが張駿鳴だった。
今の彼は、全身の筋肉が隆起し、身長が普段より一頭分ほど高くなり、まるで巨霊神のように、淳于に向かって殺到した。「この拳を喰らえ!」
彼の大根よりも太い五本の指を揃えた拳は、巨大な杵のように突き出され、その威勢は驚くべきものだった!
「雲鯨功か、三流功法の頂点として、二流武術に匹敵するだけのことはある!」
しかし淳于の体は紙のように、まるで力を受けていないかのように、拳風に吹かれて軽やかに後ろへ舞い、その唇が開かれた。
雲鯨功!
古代の陸力は象を尊んだが、実際には海洋には象の力をはるかに超える巨力を持つ鯨がいた!