第50章 仇敵(推薦お願いします)

乱れた!

天青如水陣が破られた後、青竹山市場全体が混乱に陥った。

無所属修行者は最も卑しく、最も身分が低く、同時に最も狡猾で、最も残虐な修行者の集まりだ。

今日の司徒家がもはや立て直しの余地がないと判断した後、人々の心の中の貪欲が刺激され、瞬く間に大混乱を引き起こした。

至る所で修行者が殺され、店が略奪されている!

「マジで混乱してるな!」

方夕は呪いの言葉を吐きながら、急いで市場の外へと逃げ出した。

今、二階陣法が破られたこの時こそ、逃げるチャンスだ!

彼は市場の中で直接空間転移をしたくなかった。築基期の神識が広がっていないとも限らず、時折この辺りを探っているかもしれない。

もし空間転移の秘密がバレたら、大変なことになるじゃないか?

方夕のように逃げ出す無所属修行者も何人かいたが、大半は慎重な年配者だった。

シュッシュッ!

方夕は身術を電光のように繰り出し、迷彩服を頼りに姿を隠した。

皆修行者とはいえ、この時誰も霊眼術をかけている者はほとんどいなかった。

そして、彼は外へ向かって逃げており、混乱の地から遠ざかるほど、危険は少なくなる。

途中、方夕はバラック密集地を通り過ぎながら、少し残念そうに呟いた:「俺が植えた霊米と、埋めておいた酒が...」

この時、バラック密集地も同様に大混乱に陥っており、多くの修行者が炎に包まれた青竹山市場を見つめながら、不安な表情を浮かべていた。

同時に、より多くの霊農たちが黙って部屋に戻り、自分の法器を手に取った。

「おじいちゃん...おじいちゃん行かないで!」

垣根の外で、六、七歳の男の子が老農の足にしがみついていた。

「いい子だ、おじいちゃんは自分のためじゃないんだ。お父さんの言うことを聞いて隠れていなさい。おじいちゃんが帰ってくるまでね!」

老農は深い眼差しを向け、黄銅に白玉の口がついた長柄の古い煙管の法器を手に、躊躇なく市場へと向かった。

彼は十分に生きてきた。今回行けば死ぬかもしれないが、十分な霊物を持ち帰れれば、孫の修行の道をより順調にできるかもしれない。

「あなた...」

バラック密集地では、時折女性の泣き声が聞こえてきた。

何度も聞いているうちに、方夕の表情は次第に無感情になり、そのまま遠ざかっていった。