そこで雨宮由衣の化粧は普段通りのままで、この髪型と衣装と組み合わさって、抜群の効果を生み出していた。
一方、楽屋の個室では、三人の女子が忙しく藤原雪の周りを囲んでメイクをしていた。
「わぁ!雪、今日は本当に綺麗!」
「毎日綺麗なんだけど?私たちの雪は三年連続でミスキャンパスに選ばれたのよ!」
藤原雪はお世辞に機嫌を良くし、レース付きの手袋をした指で丁寧にメイクされた頬を軽く撫でながら、やや緊張した声で言った。「頼んでおいたことは、全部準備できた?」
ショートヘアの女子が興奮した様子で頷いた。「大丈夫よ、全部手配済み!雪、安心して!今日は絶対に素晴らしいショーになるわ!」
この時、背の高い太めの女子が少し躊躇いながら口を開いた。「こんなことして、庄司夏に知られたら怒られないかな?」
藤原雪の表情が一瞬で冷たくなった。「あなたの言う意味は、庄司夏があのブスのために私に怒るってこと?」
藤原雪が怒り出しそうなのを見て、三人は慌てて手を振った。「そんなことないわ!絶対ないわ!ありえないでしょ!」
「そうよそうよ、庄司夏があのブスの正体を見たら、きっと一番最初に吐き気がするわ!」
これを聞いて、藤原雪の表情がようやく和らいだ。「今日のことでまた失敗があったら、もう私と付き合う必要もないわよ!」
「はいはい、今回は絶対に問題ないわ!私たちは完璧に準備したから、雪は安心して!」
前方のステージでは。
照明が点き、躍動的な音楽とともに、男女二人の司会者が満面の笑みを浮かべてステージに登場した。
客席には学生、教師、そして役員たちが黒山のように座っていた。
司会者の開会の挨拶、学校幹部の長々しい演説が終わり、今夜の文化祭の出し物が正式に始まった。
各クラスの出し物は種類が豊富で、歌あり、ダンスあり、漫才あり、コントありと、学生たちの才能と学校の全面的な発展方針を十分に示すもので、客席からは時折熱い拍手が沸き起こった。
高校三年F組の出し物はトリを務めることになっていた。なにしろミスキャンパスとミスターキャンパスが同じステージに立つという珍しい機会で、その噂が広まった時から注目の的となっていた。