第323章 空前の盛況

雨宮家の屋敷。

豪華な邸宅の外は、警備員によってほぼ完全に封鎖され、隔離区域が形成されていた。

多くのメディアの記者たちが数百メートル離れた場所で待機し、首を伸ばして雨宮家の屋敷の中を覗き込んでいた。

高級スポーツカーが次々と屋敷の門前にゆっくりと入っていき、その豪華な車の数々に記者たちの目が眩んだ。

華やかなドレスに身を包んだ芸能界の大物たちが次々と車のドアを開け、優雅な足取りで雨宮家の屋敷へと向かっていった。

封鎖区域の外に立つメディアの記者たちは、感嘆の声を上げながら、手にしたカメラを一瞬も休めることなく、次々と現れる著名人たちの姿を必死に撮影していた。

「藤原真奈美だ……現在国内でトップ10に入る超人気芸能人……」あるカメラマンがカメラを掲げながら、今しがた通り過ぎた艶やかな姿を見つめていた。

「あれは帝星のトップスター男女？まさか二人とも来るなんて？！」

次々と入場する著名人たちの姿に、記者たちは手が二本あっても足りないとばかりに撮影に励んでいた。

「今日は雨宮様のお誕生日だからな。芸能界の半分が集まってるぞ。この規模は金蘭賞の授賞式にも匹敵するな！」

「今や雨宮家は芸能界の半分を支配してるようなものだからな！」

「残念ながら会場は完全封鎖されてる。もし中に潜り込めて、適当に数枚撮れたら、それこそ……」

そう言って、メディアの記者たちは一斉に嘆息しながら首を振った。

彼らが外周で雨宮様の誕生日の盛況を感じられるだけでも光栄なことだった。雨宮家の警備の手際からすれば、潜入はおろか、門に近づくだけでも一瞬で警備員に放り出されるのは間違いなかった。

「さすが雨宮家だな。これだけの大物が祝いに来るなんて、こんな大規模な催しは見たことがないよ。」

「これが大規模だって？雨宮家は今や芸能界で間違いなく最大手だが、数年前のあのスキャンダルで大打撃を受けて、かつての最盛期には及ばない。あの事件さえなければ、今の雨宮家はもっと繁栄していただろうな……」

「スキャンダル？どんなスキャンダル？」この言葉を聞いて、業界に入ったばかりの記者たちが興味を示し、先ほど発言した記者を興奮した目で見つめた。

新人記者たちは、このような話題に特に興味を持ち、次々と質問を投げかけた。