第427章 証拠はもちろんある

庄司家の長老たちは雨宮由衣の言葉に不満を感じていたが、彼女の言うことは事実だった。今の庄司家は、まだデスローズと対抗できる力を持っていなかった。

少し離れた場所にいた庄司雅道は、密かに歯を食いしばった。この女は……

「だから私は言ったのです。雅道祖父さんは頭が悪いのか……それとも何か企んでいて、庄司家を破滅に追い込もうとしているのか?」

「私が頭が悪いだと……何という無礼な!」庄司雅道の目が曇った。

「雅道祖父さんに頭があるなら、それは故意に庄司家を陥れようとしているということですね?」雨宮由衣は表情を変えずに言った。

「お前……!」庄司雅道は歯を食いしばって、「私はお前と言い争うつもりはない。井上和馬が無実だと言うなら、証拠を出さねばならない。さもなければ、当主であっても、彼を許すことはできない!」