南聖のこの態度は、まさに傲慢そのものだった。
しかし、彼には確かにそうする資本があった。バックに強い後ろ盾があり、本人の実力も決して弱くはなかった。
彼の演技力は、本物のベテラン俳優たちと比べればまだまだ及ばないものの、人は比較によって評価されるもので、南聖の演技力はアイドル系若手俳優の中では非常に優れていた。
例えば、典型的な反面教師である宮本旭は、抜群のルックスとトップクラスの仕事で人気は爆発的だが、その演技は目を覆いたくなるほどひどく、ドラマ全編を通して表情が一つしかなく、台詞も覚えず、共演者との掛け合いでは「いち、に、さん、し、ご、ろく」としか言えず、後で声優に吹き替えさせ、スタントマンを使うなどの黒い噂は日常茶飯事だった。
そのため、南聖のような人気があり、投資家に支持され、演技も及第点の若手俳優は貴重な存在だと言えた。