写真を見る限り、二人は確かに怪しい関係にあるようだ。
しかし、雨宮由衣が気になったのは、この女性がどこかで見覚えがあるような気がすることだった。
雨宮由衣は写真を拡大してもう一度見てみた。見れば見るほど、どこかで会ったことがあるような気がして、しかもつい最近見かけたはずなのだが……
不思議だ。一体誰だろう?
雨宮由衣は考え込んだ。「写真から判断すると、この女性は少なくとも二十代後半よね。風間川治より年上だし、川治の好みのタイプにも見えないけど」
「誰にもわからないわ……」江川麗子は顔色を失い、グラスの酒を一気に飲み干した。
蘇我隼樹との一件で傷ついていた江川麗子にとって、もし風間川治までも……
しかも風間川治と江川麗子は自分が引き合わせたカップルだった。
くそっ!
風間川治のやつ、せっかく助けてやったのに、もし本当に浮気をしているなら、第三の足を折ってやる!
江川麗子は自分と雨宮由衣の前のグラスに酒を注いだ。「付き合って飲まない?」
雨宮由衣は眉をひそめた。「麗子、もう飲まないで!真相が分かるまで結論を出さないで。後で時間を作って彼を呼び出して、きちんと話し合ったら?」
江川麗子は目を閉じた。「でも……由衣……私、話したくない……話せない……」
雨宮由衣はため息をつき、江川麗子が話したくないのではなく、怖くて話せないのだと理解した。
「オーオーオー!」バーの中で耳をつんざくような歓声が響き渡った。
中央のステージでは、ダンサーがストリップを踊っており、過激な内容で目に余るものだった。
少し離れたところで、蘇我保司は目を離さずに見入っていた。まさかこんな素晴らしいサービスに出会えるとは思わなかった。
影流は顔を黒くし、江川麗子と話している雨宮由衣を見て、さらに不機嫌になった。
女の子が夜遅くにこんな場所に来るなんて、まったく品性に欠ける……
退廃的で混沌としたバーの中で、白いシャツとジーンズを着た雨宮由衣は、明らかに場違いな存在だった。
極めてシンプルな服装で、化粧もしていないのに、少女の澄んだ瞳と雪のような肌は、まるで大きな光源のように、バーに足を踏み入れた瞬間から多くの視線を集めていた。
その時、上階のVIPガラス席で。
「やべぇ!田中の若様、すげぇ極上の女がいますよ!」ある男が下の方向を食い入るように見つめていた。