第479章 惜しくて手放せない

雨宮由衣は庄司夏がまだそこに座って動かないのを見て、正義感たっぷりに催促した。「600円くらい大したことないでしょう?あなたの叔父さんなんて一分で億単位の取引してるのに何も言わないわよ!早く折って!」

そう言って、青い星形の折り紙の束の一つを渡した。

庄司夏は雨宮由衣の手の中でキラキラ光る星形の折り紙を見つめ、深いため息をついて、ゆっくりと受け取った。

一体何をしに来たんだろう……

一番上手に折れたのは庄司輝弥で、星の一つ一つの角が芸術品のように完璧だった。次が普通人レベルの雨宮由衣、最後が庄司夏の作品で、でこぼこで緩んでいた……

庄司輝弥はピンク色の折り紙を使い、庄司夏は青色、雨宮由衣は黄色を使って、三人で分担作業をし、150個全部折り終わると、雨宮由衣は即座に嬉しそうにウェイトレスを呼んだ。