許炎が戻ってきた。
大きな包みを背負って帰ってきたのだ。
「師匠、ただいま戻りました!」
許炎は包みを下ろし、恭しく礼をした。
「うむ、うむ、戻ってきてよかった!」
李玄は頷いて言った。
「さあ、こちらがお前の師弟の孟衝だ。孟衝、こちらがお前の先輩の許炎だ!」
李玄は孟衝を呼び寄せた。
「先輩、よろしくお願いします!」
孟衝は恭しく礼をした。
「いや、気にするな!」
許炎は礼を返しながら、心の中で驚いていた。師匠が弟子を取ったとは!
「師弟よ、これは先輩からの初対面の贈り物だ!」
師弟ができたからには、先輩として何か贈り物をするべきだろう。
許炎は包みの中から、大刀を取り出した。
「これは...ありがとうございます、先輩!」
孟衝は丸坊主の頭を撫でながら、素直に大刀を受け取った。
手に取るとずしりと重く、少し鞘から抜いてみると、たちまち喜色満面となった。
この刀は、並のものではないようだ!
李玄の表情が微かに動いた。あの刀は普通の鋼鉄の刃物とは違うようだ。
「弟子よ、その刀はどこで手に入れた?」
「師匠、皇宮の宝庫で手に入れたものです。これらすべて皇宮の宝庫から持ってきたものです。」
許炎は興奮して笑いながら、包みを開けた。寶藥、書画、寶玉などの珍しい寶物が出てきた。
「師匠、これらは弟子が師匠のために持ってきた贈り物です!」
「心遣いありがとう!」
弟子がこれほど孝行であることに、李玄は心が温まった。
しかし、これらのものは、もはやそれほど価値を感じなくなっていた。
結局のところ、武者となってからは、心構えも視野も変わってしまったのだ。
孟衝は羨ましそうな顔で見ながら、心の中で呟いた。「先輩は皇宮から師匠への贈り物を持ってきたのに、私は入門してからまだ何も贈り物をしていない。
武道が上達したら、呉國に戻って、吳皇様から十萬両の黃金を取り、ついでに宝庫も覗いてみよう。何か良いものがないかもしれない!」
李玄は椅子に座り、許炎に事の経緯を尋ねた。許炎は一部始終を詳しく語った。
「斉皇老人が、意外と良い人だったとは思いませんでした。」
最後に、許炎はにやにや笑いながら言った。