李玄は立ち上がり、厳かな表情で言った。「弟子よ、剣心通明は剣道の基礎に過ぎない。お前にはまだ長い道のりが待っている。剣道は果てしない道であり、決して焦ってはならぬ!」
許炎は真剣な表情を浮かべ、深く息を吸い込んで、恭しく言った。「はい、師匠。弟子は必ず心を落ち着かせ、着実に、剣道の道を歩んでまいります!」
「よろしい!」
李玄は頷き、満足げな表情を浮かべた。「お前は既に剣心通明を得て、剣道の門に足を踏み入れた。今日は師としてお前に、剣道の方向を示そう。」
許炎は真剣に耳を傾け、心は興奮で高鳴っていた。
「剣心通明の後、第二の剣道の境地は、心剣境である。
「我が心に剣あり、天地万物、すべて我が剣となる。
「山に遇えば、山は我が剣となり、江河湖沼に遇えば、すべて我が剣となる……一草一木もまた、我が剣なり。
「山には山の剣勢あり、水には水の剣勢あり……天地万物、すべて我が心の剣なり……」
第二の剣道の意境、それが心剣境!
許炎は胸が高鳴った。天地万物が剣となる?
山に遇えば、山もまた我が剣となる。
江河もまた我が剣となる!
まことに神秘的だ。この瞬間、彼は自分の小ささを感じた。
心剣境か!
自分からはあまりにも遠い境地だ。
それは、どのような剣道の意境なのだろうか。
彼の脳裏に、思わず浮かんだ。手を上げれば大山が一振りの剣と化し、轟然と敵を斬り伏せる壮大な光景が。
「弟子よ、心剣境に突破するには、まず剣意を悟らねばならぬ。」
李玄は、顔を赤らめ、血気盛んで、熱に浮かされたような眼差しで憧れを抱く許炎を見つめながら、微笑んで語りかけた。
神秘的に聞こえただろう?
案の定、神秘的であればあるほど、許炎のやる気は増していく。彼は決して、このような神秘的なものが本当に存在するのか、実現できるのかを疑うことはない。
ただひたすら、血が騒ぐように、この目標に向かって進むだけだ。
まさに良き弟子よ!
李玄は感嘆した。許炎を弟子に取ったことは、自分の二度の人生で最も正しい決断だった。
「はい、師匠!」
許炎は恭しく頷いた。
剣意!
剣意を悟る!
「天地万物、すべてにおいて剣意を悟ることができる。しかし心せよ、意境の悟りにおいて最も忌むべきは執着だ。執着が深すぎれば、かえって牢籠に陥り、真意を悟ることができなくなる。