第45章 見捨てられた強盗

同時に、松山市郊外の廃倉庫の前には、黒い現代のワゴン車が停まっていた。ただし、ナンバープレートは外されていた。

「くそ、警察は頭がおかしくなったのか?たかが百万円ちょっとの強盗で、こんなに大げさにする必要があるのか?」

ハゲさんは不機嫌そうに地面に痰を吐いた。

「そうですよ、頭。このままじゃまずいですよ。ここに閉じ込められちゃってますからね」

馬六も苛立っていた:「くそったれ、ついてねぇな!」

「もういい、文句を言うな。花火兄さんからの電話を待ってるんだ!」

ハゲさんは苛立たしげに手を振った。

電話が鳴り、ハゲさんは急いで電話に出て、へつらうような声で言った:「花火兄さんですか?ハゲです!」

「このクソ野郎、何やってんだ?」

電話の向こうから冷たい声が聞こえた。

「花火兄さん、私が何か…」