第0111章 なんか様子がおかしい

福おじさんの車は、直接障害なく鵬展ホテルの地下駐車場に入り、専用通路を通って、ホテルの最上階へと向かった。

ここは明らかに一般客には開放されておらず、人の往来はなかった。

福おじさんは林逸たちを個室の入り口まで案内し、ドアをノックした。

実際、林逸以外の楚夢瑤と陳雨舒は、すでに何度もここに来ており、とても馴染みのある場所だった。

「どうぞ」

部屋から楚鵬展の声が聞こえた。

福おじさんは個室のドアを開けたが、中には入らず、楚夢瑤に向かって言った。「楚さん、舒ちゃん、林さん、どうぞお入りください」

楚夢瑤と陳雨舒は明らかにもう慣れていた。福おじさんは長年このような執事の姿を貫いており、それはもう根付いていた。

林逸は少し気が引けた。「福おじさん、あなたもどうぞ...」

「林さん、あなたはお客様です」